配車指南書3「配車の電話はショートプレゼン」
この配車指南書シリーズは働き始めた新人配車係たちへ送るメッセージです。
新人配車係は自信を無くしやすく、行き詰ってしまいがちです。
だから少しでも不安を取り除き「配車係はそんなに悪いものではないよ」ということを伝えたいと考えました。
私の20年にわたる配車人生から学んだすべてを伝えることで、少しでも前向きになってっもらいたいと思います。
そして、ともに日本の物流を支えていきましょう。
配車における要件の伝え方
私が入社してすぐのころ。
先輩社員:「荷物の電話とトラックの電話がかかってくる。いいか!荷物はある、トラックはおるだ!」
ゲっ…と思うくらい乱暴な引継ぎのあと、一週間程でその先輩社員は異動になりました。
配車係が探すトラックとは、ドライバーさんと一体で運行できる状態を指します。だから探すときには「いませんか?」と尋ね、いるときには「います!」と答えます。荷物も同じで、様々な荷種を扱いますが、どんな荷物もそこに「ある」、「ない」で受け答えをします。
考えたら簡単な日本語の使い方の話なのですが、新人さんは混乱してしまいます。トラックを探しているのに「ありませんか?」なんて聞いてしまうから、取引先のベテランさんたちに「探しているのは荷物か!トラックか!分からんなら出直してこい!」とキレられます。
だから、まずは落ち着きましょうね。
請けてもらえる伝え方
同じ配車依頼をするとき、頼む人次第で請けてくれたり請けてくれなかったりすることがあります。上司が電話すると請けてくれるのに自分がすると請けてくれない、そんなことが運送会社では「あるある」です。
長いキャリアの中で「それはきっとこうだから」という要素を見つけては納得し、その要素を自分の仕事にエッセンスとして付け足してきましたが、色々と勘違いも多かったように思います。
実は全然違うんですが「仲良くなれば請けてもらえる」とも思っていたこともあります。
実際にいくら親密になっても、依頼そのものに魅力がなければ請けてもらえません。
運行の条件や運賃の条件など良ければ二つ返事で請けてもらえます。
しかし、どちらも相手にとって微妙な条件の場合はどうすれば良いのでしょう?
その答えは伝え方にあります。
伝えること=ショートプレゼンという捉え方
伝える人の違いで相手が請けたり請けなかったりする理由は、伝えることの能力の差にあります。
配車の電話は、レスポンスを大切にする業界ゆえに、荷物探し、トラック探し、どちらについても短く簡潔に要件を相手に伝えることが求められます。
プレゼンは、伝えたい相手に自分の提案を通じて商品の魅力を伝える技術です。
たかだか配車と考えず、これを1分間のショートプレゼンと捉えて取り組むだけで成果は変わります。
どんな営業にも言えることですが、相手を知り、何をどのように伝えれば良いかを考えるだけで、配車のマッチング成約率は上がっていきます。
話し方ではなく伝え方と捉え、一度自分の配車の伝え方を見直してみると良いかもしれません。
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